現役プログラマーが考えるSESの価値
システムエンジニアリングサービスという現代の闇について考えてみる。 私は某自社サービスのエンジニアとして働いているが、入社してくる方の半数以上がSESからの転職らしい。 なぜ自社サービスの会社へ入社したのか・・・話をしているうちにはっきりと分かった気がした。
色々なブログでこの業態のヤバさについて語られているが、概ねその通りだと感じる。 どの辺りが具体的にヤバいをこのブログで暴露し、少しでも救われる人がいたならと思う。
まず第一に、スキルアップが見込めないという点だ。 システム全体のある特定の部分しか担当しない為、当然の事ながらスキルアップは見込めない。 そもそも重要な部分は弱小SES企業などには任せられない為、簡単でそれこそ未経験でもできるような仕事だけを投げるというのが現状で、 未経験OKというのはその意味である。
次にスキルアップができない事による転職の難しさだ。 若いうちはいい。だがこの歳でそれしかできないの?人間はSESが作り出していると感じる。 その世界にいると、その世界しか見えなくて、自分の客観的な価値を正確に測ろうとしなくなったりする。 1日でも早くその状況から抜け出して欲しい。
それから給与の上がらなさである。 簡単な誰にでもできる仕事は、とにかく単価が安い方がいい。だから若くて安い人が何より欲しいのだ。 正直単価の高いベテランは必要ではない。
残酷な書き方になってしまったがこれが現状だと私は思う。SES企業はマージンビジネスなので、絶対に赤字にはならないし、人がいればいるほど儲かる仕組みになっている。また変に仕事が出来てしまう人がいると工数が減るので、実は厄介というおまけ付き。
最初はSESで体系的にITを学んで・・・と考えるひともいるかもしれない。 だが私はその考えは危険だと考えている。なぜならSES企業が欲しい人は、そんな人だからだ。 あまり考えない、とりあえずな感じの人。
繰り返しになるが、SES企業は人の数=売り上げである。売上げアップの為なら、騙しても人を雇うだろう。 賃金も、若い人には高く設定してあるケースが多い。給与そこそこ、仕事楽。だがその反動は10年後に来るだろう。 その人の将来は企業には一切関係ないのだ。
転職は、慎重に。(※DODAの回し者ではありません)